普通のアイロンがけはNG? ネクタイのシワを伸ばすお手入れ方法
手入れの行き届いたスーツは、着る人の魅力を引き出してくれるファッションです。
しかしネクタイにシワがついているようでは、その魅力も半減してしまいます。
今回はご家庭で行えるネクタイのメンテナンスについてご紹介します。
ネクタイのお手入れを行う際の注意点と、正しいアイロンがけの方法について確認していきましょう。
ネクタイのシワに「普通のアイロンがけ」がNGな理由
ネクタイも一般的な衣類と同じように、何度か着用しているうちに巻きジワが残ってしまいます。
ところがネクタイに直接アイロンを当ててしまうと、表面の生地やそれを支える「芯地」を傷めてしまう可能性があるのです。
ネクタイは表裏の生地の他に、「芯地」という下地が挟み込まれています。
芯地は、衣類に張りコシを持たせ型崩れを防いでくれる大切なパーツです。
柔らかいウールなどの生地を芯地が支えているおかげで、立体的なティンブル(ネクタイの結び目)を作ることができるのです。
スチームアイロンでシワを伸ばす ネクタイのメンテナンス方法
用意するもの
アイロン台
スチームアイロン
当て布 (綿製ハンカチ もしくは 手ぬぐい)
1. ネクタイのシワを手で伸ばす
まずはシワのある場所を確認し、手で優しくシワを伸ばします。
事前に形を整えておくことで、次の行程で繊維がスムーズに戻るようになるのです。
2. ネクタイを平置きし、当て布をする
アイロン台にネクタイを載せ、ネクタイの生地を熱から守るために、上から当て布をかけます。
3. アイロンでスチームを当てる (直接プレスしないこと)
ネクタイの準備が整ったら、スチームアイロンを中温(140度くらい)に設定して蒸気を当てていきます。
シワがついた部分を中心にアイロンを動かしながら万遍なく当ててください。
この時、冒頭でご説明した通り、直接アイロンを生地に当ててはいけません。
4. ネクタイの状態を確認する
スチームを当て終えたら、シワが十分伸びているか確認しましょう。
シワが残っているようであれば、再度当て布をしてスチームを吹きかけてください。
何度か繰り返しているうちに繊維がほぐれてくるので、一度に長く当てすぎないようにするのがコツです。
5. 浮かせアイロンでネクタイを乾かす
最後にもう一度当て布をして、スチームなしの浮かせアイロンでネクタイを乾かしていきます。
こちらもアイロンは直接当てず、熱で繊維の中に残った蒸気を追い出すようにしてください、
ネクタイの繊維は、水分を吸収したり熱を帯びることで、シワの戻りが良くなります。
そのため最後に残った水分を乾かして、粗熱を取ることで形が整うことで、シワがなくなりふんわりと仕上がるのです。
以上のスチームアイロンを使ったお手入れは、熱による脱臭の役割も果たします。
良いネクタイは、必要なメンテナンスを施しておけば何年も使い続けることができます。
ネクタイの張りコシがなくなったと感じたら、定期的にアイロンがけを行いましょう。